大阪生まれ福岡在住の筆者が、自由にボートゲームのあれやこれやを書き連ねるブログです。
ボドゲが活発な福岡から楽しいことも難しいことも発信します。

【レビュー・紹介】オルレアン【人的リソース上手に活用】

どもども、ユーヤです。

突然ですが、皆さんガチャはお好きでしょうか?
10年、いや5年ぐらい前なら「ガチャ=ガチャガチャ」の意味でしたが、ソシャゲの登場によりガチャという単語そのものが定着しつつある昨今です。

ちなみに筆者はガチャ好きで、まとめて回した方がいいのが出るとわかってても小出しにガチャしてしまいます…。

とゆーことで、今回はみんなでガチャできちゃうゲーム『オルレアン』ご紹介!

◆オルレアン (プレイ時間:80~100分  プレイ人数:2~4人)

【ルール概要・システム紹介】

① イベントタイルを1枚公開する。

② 各プレイヤー手持ちの袋から、所定枚数の人物チップを取り出す。

③ 取り出した人物チップを個人ボードの同じ絵柄の場所に配置していく。

④ 全員が配置し終わったら、スタートプレイヤーから順に、必要数人物チップが配置出来た場所のアクションを実行する。(人物チップは袋に戻す)もしくはパスする。

⑤ 全員がパスしたらイベントタイルの内容を解決する。

⑥ ①~⑤を18回繰り返したらゲーム終了。お金や人物による点数を加えて、最も点数が高い人の勝利! 

フランスはオルレアンを舞台に、一貴族として商圏と権威を高めていく。史実だとジャンヌ・ダルクで有名な都市で、なんとなくでも名前や響きを聞いたことがある人も多いんじゃないだろうか?
なお、一部界隈では「無数のドラゴンに襲われた地域」と覚えている方もいるかもだが、調べた限り特にそんな歴史は無い様子である。

冒頭でも紹介したように、ゲームシステムはガチャ、もとい「バックビルディング(袋の中に獲得したコマやチップを入れて無作為に取り出し、アクションを決定していく)」。このゲームでは人物チップが輩出対象だ。

引いた人物チップを個人ボード上に必要種類・必要数配置することでアクションが行われる。アクションの中には人物チップを獲得するアクションもあるので、アクションを繰り返すことでバックの中身がビルドされる(構築される)わけだ。

引いた人物チップは対応する場所へ配置。各アクション複数のチップが必要なので、沢山アクションするには工夫が必要だ。

「ガチャだったら運ゲーでは?」と思われるかもだが、スタート時はバックの中身が共通で、ゲーム中にアクションさえすれば指定の人物チップが取れるので、どちらかというと「自分のしたい動きに合ったバックの中身が無駄なく作られているか」という、計算や戦略の方が要素として大きい。

特にこのゲームをしていると「無駄を作らない」ことの重要性がよく体感できる。「バックからランダムに引く」のがみんな同じ条件なので、「無駄なチップが無い=適宜ほしいチップを引ける=都度臨んだアクションを実行できる」というわけである。
不要なチップをバックから取り除くアクションは全員に等しく用意されているので、チップの増加度合い・引ける枚数の変遷を加味して、効率が落ちないようなバックビルディングを目指そう。

また、このゲームは先取りの要素がほぼすべてのアクションにちりばめられている。チップは無くなったら獲得+付随するアクションが出来ず、固有アクションが獲得できる商店タイルはオールユニークで早い者勝ち。商圏拡大の為に旅するマップは、一人が拠点を置くとその町は他の人の拠点が配置不可能・・・といった具合だ。
さまざまな選択肢の中から、相手よりも少し先行くプレイングが出来ると◎。

ゲーム中にもらえる商品チップも早撮り要素。ゲーム終了時に得点になるので、なるべく多く集めよう。

その他のアクセントとしては、毎ラウンド発生するイベントが挙げられるだろう。ボーナス・ペナルティー・その他制限がランダムに発生して、プレイヤーを一喜一憂させてくる。
中でも「ペストの流行」は、ランダムに自身のバックからチップ1枚が取り除かれるペナルティイベントで、オールマイティの黄色チップ(通称「ハゲ」)が取り除かれようものなら、悲しくて仕方がない結果に…。

総じてインタラクション・エンジンビルドのバランスが良く、プレイテンポも◎、ルールも比較的シンプルでジレンマも多数細かく散りばめられている…と、まさに「名作(個人談)」といった仕上がり。幅広い人に遊んでもらいた、また何度もリピートしたくなるようなゲームだ。

シンプルでもやりごたえ十分、ふとした表紙に遊びたくなる名作。

【自分語り】
初プレイは…いつだったかな…?多分福岡に来てからだったはず…。
その後何回か遊ぶ機会があって、何べんやっても飽きずに楽しめるなぁといった印象。個人的には、商圏をテーマに組み込んでいるからか、「ゲーム終了時1金=1点」というのが、他のゲームにあんまりなくて好みなポイント。

チャゲーのいいところは、ゲームの強弱に関わらず、まずは個人で一喜一憂できる点。「あれが来ねー!(怒)」「こればっか来たー!(怒)」「これは神引き…(悦)」と、ゲームのシステムに触れつつ、いい意味での喜怒哀楽が生まれるのは、エンターテイメントとしては非常に好ましい点と思っていたり。

あと、「ハゲが強いゲーム=良いゲーム」と、不思議なジンクスを自分の中に生んだ要因となるゲームの1つだったりもする。実際このゲームのハゲはマジで輝かしい働きを見せる、いやマジで。

【終わりに】
戦略的ガチャが楽しいバックビルディングゲームの紹介でした!
みんなもガチャしよう、そして爆死しよう。