大阪生まれ福岡在住の筆者が、自由にボートゲームのあれやこれやを書き連ねるブログです。
ボドゲが活発な福岡から楽しいことも難しいことも発信します。

【レビュー・紹介】ブレーマーハーフェン【綺麗な港で金稼ぎ!】

どもども、ユーヤです。

以前にも書いたかもですが、山奥育ちの筆者、港とか船とかの「海」にまつわるものが割と好きです。やっぱり幼少の頃に無いものには、大人になってからも憧れが強く残るんでしょうかね?

福岡に来てからは、港に行く機会もぐっと増えました。(厳密には港近くの魚市場になりますが)やっぱり海の近くは、何は無くてもわくわく感が持てるものです。

とゆーことで、今回は港整備をテーマにしたゲーム『ブレーマーハーフェン』のご紹介!

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◆ブレーマーハーフェン (プレイ時間:90~120分 プレイ人数:1~4人)

【ルール概要・システム紹介】

① 個人ごとに持っている影響力カード(数字がかかれている)から、任意のカード1枚を相手に見せずにアクションスペースに裏向きで置く。

② 全員が5枚ずつカードを置いたら、決められた順番に従ってアクションを処理する。処理方法は以下の2種類に分かれる。
 A. 影響力カードの数値合計が1番高い人はアクションを無料で行い、その他の人は1番影響力カードの数値合計が高い人との差分だけお金を払うことでアクションを出来る。
 B. 影響力カードの数値合計が1番高い人のみアクションを行う。

③ 全部のアクションで処理を終えたら、影響力カードをすべて回収。

④ ラウンドマーカーを表示分進め、新聞カードをめくり、次ラウンドの終わりに起こるイベントを確認して次のラウンドへ。

⑤ ①~④を繰り返し、ラウンドマーカーがゲーム終了マスに到着したらゲーム終了。決まった方法での点数計算を行い、最も高い人が勝利!

港の管理会社になって、港の整備・寄港・物と人の流通を管理しながら、最も素晴らしい港づくりを目指す。ゲーム名にもなっている『ブレーマーハーフェン』は、実際にあるドイツの湾岸都市の名前で、港のゲームに港町の名前をひねりなく持ってきた感じだ。

ゲームシステムは自身の港を作る「箱庭系」の要素、そして何より「ブラインドオークション」の要素である。相手の値付けが分からない中で、「アクションの権利をオークションする」といったもので、時流を読みつつ、他プレイヤーと被りすぎないかじ取りが極めて重要。

なんせこのゲーム、オークションに負けるとアクションが弱くなるorできない。さらに、オークションに使用する影響力カードは「1ラウンド5枚まで使用」なので、「オークションで負けでアクションが出来ない=そのまま手番を1回失う」という、極めて敗者に厳しいルールだ。アクションを勝ち取らないと港の発展は望めない…しかし、やりたいアクションは一定量偏るもので、常にオークションの勝敗を意識せざるおえない…といった作りになっている。

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港の改修・寄港する船・契約書、全てがオークション対象だ

ゲームを通して寄港や物流・人流にも関わることになるが、これも非常に頭を悩ます部分。
寄港させることで資源を獲得できるが、船ごとに「何ターンの間必ず港に居る」というのが決まっており、得も悪くも居座り続ける。

船がもたらした物と人は、ゲーム中のリソースとして扱うが、港の規模がそのままリソース所持量のキャパになるので、思っているより持ち続けられない。

そして物流・人流。港に来たトラックや汽車と契約することで、物や人が運ばれていく。ここまでやってようやくプレイヤーのボーナスを得られるが、これらの交通機関も「何ターン中に契約を履行する」という時間の制約が。

効率よく港を循環させてお金やリソース・名声点を集めたい。しかし、船・トラックなどに付きまとう「ターン制限」、港に付きまとう「寄港数・契約数・リソース所持数の制限」がこの循環を滞らせる…。無駄なく効率的に港を稼働させるための営業手腕の問われる部分だ。

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船と契約書は異なる内容で複数枚ディスプレイされる、自分の欲しいものが被らない事を祈ろう

そしてこのゲーム、得点計算もなかなかに特殊で、「港の名声点×終了時の所持金」という計算方法。

港の名声点自体も結構変わった得点形式で「ゲーム中に最も名声が高かった瞬間の点」がそのまま名声点になる。船には名声点がかかれており、「船が寄港する=そのプレイヤーの名声点が増える」といった具合。当然複数の船が寄港していれば名声点がその分上昇するし、船が離れてしまえば名声点が減ってしまう。
実際には、この名声点はラウンドごとに記録され、「名声点の最大値を更新したら記録が上塗りされる」ので、1ラウンドだけでもいいから、いかに最大名声点を叩き出せるかが重要になる。

お金は契約達成やその他アクションで獲得可能。ゲーム中に使用するリソースも兼ねているので、多くのボードゲームにおけるお金と何ら遜色なし…と思った大間違い。
ゲーム終了時の名声点は大体15~20点あたりが多い。それと所持金を掛け算するので、「1金=15点~20点」と同義になる。一般的なボードゲームではありえないレート(よくあるのは「3金=1点」とか「5金=1点」)なので、「たかが2,3金…」と思って浪費していると、30~40点ぐらい点数を下げる羽目に。

避けられないインタラクションを上手に制し、富と名誉を勝ち取って世界に名を馳せる港を作り上げていこう。

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改良を重ねた港の有名度と、流通管理で獲得した資金力で名を馳せろ!

【自分語り】
ヤフオク漁りをしていた時の掘り出し物。
2000円で落札だったので「小箱とか軽ゲーかな?」と思っていたら、ゴリゴリの大箱重ゲーでびっくりした記憶。

雰囲気で買ってみたもののレビューがあまり見当たらず、ものは試しにと友人4人でプレイ。どうしてなかなかシビアかつ楽しい仕上がりで「もっと遊ばれててもいいのでは…?」と思えるぐらいには面白かった。

ゲームシステムの兼ね合いでどうしても相手を邪魔するシーンが多くなるので、気兼ねなく遊ぶなら友人同士でのプレイが推奨。とはいえ一方的に邪魔されることはほとんどないので、フレーバーやシステムに興味がある人はぜひ触ってほしい一品。

【終わりに】
ブラインドオークションが手に汗握る、港を作るゲームのご紹介でした!
「雰囲気楽しむために…」と間違っても港では遊ばないでください!多分強風で海にとばされてしまいます!