大阪生まれ福岡在住の筆者が、自由にボートゲームのあれやこれやを書き連ねるブログです。
ボドゲが活発な福岡から楽しいことも難しいことも発信します。

【レビュー・紹介】おかしな遺言【最短で最速でまっすぐに一直線に…破産ッッ!!!!】

どもども、ゆーやです。

「どういう基準でゲームを買うか」という基準は人それぞれなもので、「一度遊んで楽しかったら」「作者が好き」「BGGの評価をベースに」「好きなシステム」など、挙げだすときりがないかと思います。

筆者の場合は「テーマ・作品背景が好き」というのが1つ挙げられますね。
今まで買ったものだと「チャイを作ってふるまおう」とか「お祭りの通りを盛り上げよう」とか。「子供たちのためにツリーハウスを作ろう」なんてのもあります。

とゆーことで、今回は筆者一押しのベストテーマゲーム『おかしな遺言』のご紹介!

◆おかしな遺言(プレイ時間:60~90分 プレイ人数:2~5人)

【ルール概要・システム紹介】

① スタートプレイヤーから任意の空いている計画エリアに、自身の計画コマを配置する。

② 全員が配置したら、より左に配置したプレイヤーから順に、カードの補充・ワーカーの配置・アクションの順に処理を行う。

③ 全員が②を行ったら、ゲーム終了条件が切られているかを確認。ゲームが続く場合は、スタートプレイヤーマーカーを左隣に動かし、場のカードを補充して次のラウンドへ。

④ ゲーム終了条件が切られたラウンドか、7ラウンド終了したらげーむが終了。最も点数幅が大きい人の勝利!

親戚の億万長者なおじさんがお亡くなりに。遺産の行方が気になる中で、おじさんの遺言にはこのように書かれていた。
「ワシ、金稼ぐんめっちゃ得意なんやけど、使うんめっちゃ下手やねん…。だからワシの山ほどある遺産は、金遣いがいっちゃん荒い親族に全部やるわ!」
とゆーわけで我々親族は、「7日間で最も散財をした人が遺産を総取りする」というルールのもと、最速破産をめぐるレースゲームを展開する…というお話。

いやもうゲーム背景が狂いに狂ってる。
説明書には「お金持ちのおじさんが亡くなった!やったね!」とか「度重なる浪費の末、あなたはついに破産してしまいました…おめでとう!」とか…なんかもう普通なら絶対に出てこない言葉が飛び交っている。
「最速で破産すると勝ち」とかも、テーマに合いまくってるけど「何言ってんだこいつ…(困惑)」感がぬぐえない。
とにかくストーリーがバグっているのが、このゲームの最大の特徴だろう。

7日間でいろんな予定を立てまくって、お金をじゃぶじゃぶ浪費しよう!

ゲームシステム自体は「ワーカープレイスメント」「カードコンボ」といった、比較的オーソドックスな要素で構成されている。が、「いっぱいお金使えたやったー!」と会話が飛び交うあたり、やはり一般的なボードゲームからはいろいろずれている感が漂っている。

テーマならではのシステムもあり、その一つが「土地・物件の管理」だろう。
土地・物件をカードプレイすると、その分まとまったお金を支払うことができる上に、毎手番「土地・物件の整備費」としてお金を消費できる。
ただし土地・物件は「固定資産」なので、手元にある間は破産できず、いつかは売りに出さないといけない。きれいに維持された土地だと、買った時の値段で売るので多額の資金が帰ってきてしまう…。反面、手入れをしなければ、維持費による浪費はできないが、「土地・物件を売る」際には整備を行わなかった分、価値を下げて売ることができるのだ。

土地の管理もしつつ、お出かけもしつつ…浪費するのも楽じゃない

土地の売買のほかにも、パーティーを行ったり、船旅に行ったり、食事で豪遊したり…ゲーム中は現実では金がかかってできないようなことがやりたい放題である。

ちなみにこのゲーム、「最速で破産した人」もしくは「破産した中で、最も負債額が大きい人」1名が勝利する。ゲーム的には勝者が決まって終わりなのだが、現実に置き換えたら「相続した1名以外、負債を抱えるまで金を浪費しまくったあほな没落者」が生まれるゲームだ。
リスクを冒してリターンを取りに行ってる当たり、なんとなくカイジ味もなくはない…かもしれない。

【自分語り】
自宅で友人に遊ばせてもらったのが初プレイ。とにかくゲーム背景がぶっ刺さって、いろいろゲームやり始めていた中でも特に印象に残った。
その後、たまたまその友人が手放すのを検討していると聞いたので、友人価格で譲ってもらうことに。相変わらずいい買い物を引き当てる筆者の豪運っぷりである。

このテーマのくせにちゃんと中重量級ゲームなので(失礼)、頭を使って効率よくお金を浪費したり、どういうカードを駆使していくか方針を立てたりと、なんというかちゃんとしている(失礼)
個人的には、「ボドゲのお金=節約するもの」の意識があるので、「とにかくお金をじゃぶじゃぶ使えるボドゲ」と思うと、精神衛生上すごく良いゲームに感じている。そしてお金をもらってこんなに悲しくなるゲームは他に無いとも思っている…。

ルールとカード効果はやや多めなので、長時間ゲームに慣れている人の方が楽しめる印象。カードの強弱と引き運もあるので、ゲームバランスとしてはほどほどといったところだろうか。それでも筆者にとっては「この唯一無二のテーマは、ぜひみんなにプレイして味わって欲しい!」そう思わせてくれるゲームである。

朝昼晩すべてレストランで大盤振る舞い…このゲームならではのプレイング

【終わりに】
ぶっ飛んだストーリーとともに、お金を使い果たしていくゲームのご紹介でした!
現実ではこんなお金遣い、絶対やったらだめですよ!