【レビュー・紹介】アメリゴ【航海に海賊は付きものじゃよ…】
どもども、ゆーやです。
ボードゲームは「小箱・大箱」といった分けられ方をすることがあります。
大まかな傾向として、「小箱はカードや少量のコンポーネントをつかう、軽~中量級ゲーム」、「大箱は大量の、もしくは大きなコンポーネントを使う、中~重量級ゲーム」が多い感じになりますかね。
携帯性製のいい小箱も魅力ですが、筆者的には「このコンテンツならでは!」という部分を大事にしたく、大箱に興味が行きがちだったりします。コマやらタイルやらコインやら、他の趣味ではなかなか触らないものを触りながら楽しみたくなっちゃうタイプです。
とゆーことで、今回は筆者の持ちゲームの中でも最大サイズの大箱、『アメリゴ』のご紹介!
◆アメリゴ (プレイ時間:90~120分 プレイ人数:2~4人)
【ルール概要・システム紹介】
航海士兼探検家のアメリゴ・ヴェスプッチにあこがれ、大海原へ駆り出したプレイヤー達。未開の島を見つけ、交易所を拠点に発展を進め、希少品を集め技術を発展させながら、時には海賊を打ち負かしたりもしつつ、名のある探検家を目指すゲーム。
とにかく箱がでかい。プレイ時間対箱サイズなら、間違いなくトップクラスに箱がでかい。
注文した時はこの箱のサイズ感が分からないまま通販したので、受け取り時に「これは過剰梱包の気配…!」と思ったらサイズぴっちりで衝撃を受けたほどだ。
箱サイズに比例してテーブルに並べるものも多い上に1個ずつがそれなりにでかい。組み立て式の島ボード、ディスプレイボード、トークンタワー&トレイ、個人ボード……一般的な4人掛けテーブルが埋まりきる程度には展開される。筆者的にはいろいろ広げられるとわくわくするタイプなので万々歳だ。
システムは「アクションポイント」系になるだろうか…正直変則的過ぎて、何と言えばいいかわからん。フェルト先生はこういう変わり種ゲームが多いんじゃぁ…。
出来るアクションは7種類あるが、ほとんど全種類からは選べない。アクションポイントがどれだけあるかも毎回変わり続ける。つーか最悪全員1回分手番が飛ぶとかある。
こんな変態システムの原因は「トークンタワー」を使ったアクションのランダム性にある。
毎手番個人ごとにアクションをやる前に、7色の小さなキューブ状のトークンをトークンタワーにじゃらっと入れる。このタワーには内部に引っ掛かりがいくらかあって、一定量トークンが中に残る設計だ。
で、各々が出来るアクションだが、「出た色に対応するアクション」が「最多のトークン色の出ている数分と同じアクションポイント」で出来るというシステムである。早い話が手番直前まで「何が」「どれくらいの出力で」が出来るかわからんのだ。
一応入れるコマの傾向は事前に確認できるので「このアクションはできるでしょ」というのは予想がつく。でもその逆で「このアクションも選択に!?」の予想がつかないので、他ゲームとはまた違った悩み方をするのがなかなかに面白い。
ちなみにトークンを入れたけど何も落ちてこない場合は、全員何もできずに手番が一回パスになる。「滅多にない」が「全くない」とは言えないところがなんとも恐ろしい…
アクションとして出来ることは、航海に買い物・開拓・技術発展に大砲準備と非常に多彩で、「いろんなところから得点が出来てくる系」のフェルト作品だ。そしていろんな事をして手に入れた得点を、定期的に律儀な海賊が襲ってきては得点をかっさらっていくという、いつも通り全員に理不尽なフェルトさんでもある。
でっかい可変式のボード&トークンタワー、動き回る船、徐々に開拓される島、かき集められていく特産品…目で見て変化を楽しみつつ、海賊船はしっかりしばいて自身を守り、有名な探検家として名をはせよう。
【自分語り】
「フェルト作品かついい感じの箱絵」という事でヤフオクで購入。お値段も3000円で新古品が来てほくほくである。
で、配送箱が来てびっくりのデカさなのをよく覚えている。出品者も、ひょっとすると余りのデカさに持て余した結果、お手頃価格で出したのかもしれない…。
実は手持ちのフェルト作品の中では、ダントツで遊びやすいと思っていたり。
トークンをジャラつかせたり、でかいボードをコマやタイルが動き・配置される「視覚的・触覚的な楽しさ」に、1アクションに付随する内容の少なさ、広すぎない選択肢、読みやすいアイコンと、是非フェルト初心者さんに遊んでほしい作品。
なお、箱のでかさからオープン会・ボドゲカフェに持ち込むのが不可能な為(厳密には、できんこっちゃないがめっちゃめんどい…)、布教活動がしにくいのが難点か。
福岡界隈の方は、是非我が家で遊んでやってくれ。