大阪生まれ福岡在住の筆者が、自由にボートゲームのあれやこれやを書き連ねるブログです。
ボドゲが活発な福岡から楽しいことも難しいことも発信します。

【レビュー・紹介】アクアスフィア【雇用枠をかけてタコを殴れッ!】

どもども、ユーヤです。

私はタコ焼きが好きです。20年以上を大阪で過ごしている故、嫌いなわけがありません。タコ焼き機が家にあるかって?あるに決まってんだろ(怒)

失礼、熱が入りすぎました。厳密にはたこ焼きも好きですがタコが好きです。
煮ても焼いても生でもおいしい。おまけにダイエットにもいいみたいですよ?

とゆーわけで今回は、そんな大好きなタコを申し訳なくもしばき倒していく、海底基地を舞台にしたゲーム『アクアスフィア』のご紹介!

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◆アクアスフィア (プレイ時間:90~120分 プレイ人数:2~4人)

【ルール概要・システム紹介】

① 手番プレイヤーは以下のうちどれかを行う。
・研究所ボードを進め、ロボット駒1つを個人ボードの対応するアクションマスに配置する
・個人ボードに配置されたロボット駒を海底基地ボード(メインボード)に配置して、アクションを実行する。
・パスする(そのラウンドは以降アクションができない)

② 全員がパスをしたら、個人ボードと海底基地ボードを確認して、ボーナスとペナルティをそれぞれ確認する。

③ ①と②を4ラウンド行ったらゲーム終了。ゲーム終了後の得点を加点して、最も高い人の勝利!

海底基地「アクアスフィア」を舞台に、海底研究を進めていくゲーム。
もっとも研究して名誉と地位を…と思いきや、プレイヤーは雇われ研究員で、来期の雇用枠を獲得すべく研究能力を示していく、というストーリー。
雇用問題は、現実でもボドゲの世界でも深刻で熾烈なようだ…。

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狭い海底基地は、いつも作業ロボットでごった返している様子

まずは何よりボードがきれい。
丸いデザインをちりばめたメインボードはまるで曼荼羅模様。研究室タイルも研究所ボードも円形基調で、とにかく丸を押してくるデザイン。
ちなみにこの界隈では、「丸いボードのゲームは良いゲーム」という通説があったり…例にもれずこのアクアスフィアも、悩みどころとジレンマに満ちたナイスゲームだ。

システム自体はワーカープレイスメント…に近いかな?
「アクションの予定」と「アクションの実行」が切り分けられているので、一概にワカプレのそれとは言い難い。が、この切り分けも含めて、このゲームがナイスゲームたる所以でもある。

まずは「アクションの予定」
研究所ボードで駒を進めて、進んだ先のアクションに対応するようにロボット駒が配置されるが、アクションがフローチャート式に連なっており、絶対に1ラウンド中でできない組み合わせのアクションが存在する。何を逃して何を行うか、この時点ですでに悩ましい。

また、予約をするとその手番はアクションが終わるので、「他プレイヤーの次にすること」が完全に見えた状態でゲームが進む。まさに先ほど述べた、切り分けた結果生まれる情報戦だ。
動きが予想できる分、他のゲームと比較して、より相手の動きを想定に入れながら動く必要があり、悩ましさは倍増。この辺も、このゲームならではの悩みだろう。

そして「アクションの実行」
「ロボット駒を海底基地に配置」するが、それに伴って各プレイヤーは海底基地を動き回る必要がある。そして動き回るのだから、当然移動時間も必要になる。さらにこのゲームには「時間」というものが資源の一つとして存在している。

アクションは種類こそ7種類と少なく、複雑な処理ものはないが、「どの場所で行うか」によって同じアクションでももらえる資源や得点、ボーナスが大きく変わってくる。
より効率よく動き回り、最小減の移動で最大効率のアクションを踏めるかが雇用枠獲得のカギになるだろう。

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1部屋の構造は同じ、でもプレイヤーにとってのベストな部屋はバラバラ

得点を獲得するにはロボットを積極的に配置することも重要。
ロボット駒が個人ボードを離れていると、その個数に応じてラウンドの終わりに得点が発生する。多くロボットを働かせに行っていれば、それだけもらえる得点は多くなるという寸法だ。

ただ、それぞれの部屋にはロボット駒が入れる数に上限があり、上限を超えると、その部屋により多くロボット駒を置いている人ほど、個人ボードにロボット駒が帰ってきてしまう。

アクションの予約に移動の効率性、ロボット駒をより多く海底基地ボードに残しておくための戦略と、海底基地の社員として求められる人材は、プレイヤーの想像より甘くないようだ…。

【自分語り】

フェルトの作品を遊ぶイベントがあり、別の方が持ち込んでいたものを同卓させてもらいました。見た目の良さとユーモアにあふれたストーリー、加えてプレイの悩ましさに新感覚のメカニズム…思わず自分でも欲しくなってしまいネットで購入。
稼働率はあまりよくないものの、きれいなボードに悩ましさがぎゅっと詰まった、もっとお勧めしたい作品の1つです。

なお、自分でルール説明するときは「雇用のためにタコをしばくゲームです!」と説明してしまうので、一緒に遊んだ人にも「動き回ってタコをしばくゲーム」と覚えてられてしまう悲しい子でもあります…。

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こちらは来季契約のために殴られたタコ達でございます…

【終わりに】
来季雇用のために、海底基地を駆け回るゲームのご紹介でした!
皆さんも、群がるタコをバッタバッタとなぎ倒して、気持ちよくなっちゃいましょう!