大阪生まれ福岡在住の筆者が、自由にボートゲームのあれやこれやを書き連ねるブログです。
ボドゲが活発な福岡から楽しいことも難しいことも発信します。

【レビュー・紹介】ラ・チッタ【止まることなき人口流入】

どもども、ユーヤです。

以前の職場だった岡山は、岡山駅周辺を除きほんっっっっとうに何もない県で、大きな道に自分一人なんてことも間々ありました。

やはり、住みよい街や魅力あふれる場所に人間は流れていくもので、実際福岡に来てからというもの、あちこちで人だかり、商業施設にはたくさんのお客さん、県外海外の方も多数…と人の多さに驚いていました。

とゆーことで、今回は人口流入をテーマにしたゲーム『ラ・チッタ』のご紹介!

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◆ラ・チッタ(プレイ時間:120分  プレイ人数:2~5人)

【ルール概要・システム紹介】

① 手元、もしくは場からアクションカードを1枚選んで使用。書かれている内容を実行する。

② ①を全員が5回やったら人口の流入を確認。このラウンドの市民の要望カードを確認して、その内容に応じてスタートプレイヤーから市民の流入を自分の都市でチェックする。

③ 市民の数と食料数をチェック。市民数が上回っている場合はペナルティを受ける。

④ ①~③を6回やってゲーム終了。市民数と都市の状態で得点を計算して、最も得点が高い人の勝利!

「チッタ」は「都市・町」といった意味合いで、イタリアの藩主になり自身の小都市を豊かにすることで、人口を増やしていくことを目的とする。ボード上に描かれた豊かな農耕地や水源、山岳を上手に活用して、だれもがうらやむ都市づくりを目指そう。

やることは「カードをプレイ→書かれていることを実行」だけ。このカードに書かれた内容も、日本語で1~2行ほどの短文レベルなので、何ら難しいことが無くスマートな遊び心地である。

ゲームを通じて、プレイヤーは自身の城周辺に、農地や浴場、市場など施設を展開。食料が豊かになったり、文化・健康・教養のどれかのパラメーターが上がったりと、基本は大きな都市を作ることが第一方針となる。

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序盤は広い土地でのびのび都市拡大。美味しいエリアは積極的に押さえよう。

珍しいのはこのゲーム、「街を大きくすること」を直接の勝ち筋にするのではなく、「その結果人口をより多く収容できれば」勝ちに近づくという点。
あくまでゲームとしては、「人口の増加・流入」に注目したゲームになっている。

人は勝手に増えていく他に、毎ラウンド近い都市間で「人口流入」が起きる。こいつがこのゲームのキモ、且つ面白ポイントだ。

人口の流入「自分の都市から近い他人の都市」なら必ず判定が発生する。毎ラウンド文化・健康・教養の3つのパラメータのうち、どれか1個を参照して、より魅力の高い方へ人が勝手に移ってしまうのだ。そして困ったことに、人民がどのパラメータに関心があるかは毎ラウンド異なり、人口流入の瞬間になるまで分からないのである。このあたりは、実際の人間よろしく気分次第でふらふらしている感じだろうか…。
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気分次第でふらふらしている人民たちがこちら。検品泣かせの個数入っております。

ゲームが進むにつれ各プレーヤーの都市も拡大するので、いやおうなしに人口流入の対象は増えていってしまう。流れてくるにしても流れ出るにしても、ラウンドを増すごとに動きはダイナミックになっていく。人流を上手く読んで、極力人口を取られず、且つ自身の都市には流れてくるようにコントロールしていこう。

人口増加=点数増加なので、基本は増やしたい。が、当然人口確保のためには食料も必要で、かじ取りを見誤ると食料が足りず人口が減少してしまう。

ご飯不足の人口減少は、藩主の振る舞いとしてはあまりにも致命的。ということで、この場合はペナルティとして、次ラウンドがー1手番になってしまう。ボードゲームを嗜むものなら、手番が1回減ることのマズさは言わずもがなだろう。

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終了時はこの密度に。いやおうなしに人口入出が起きてしまう。

【自分語り】
福岡来て暫く、ヤフオクボドゲあさりをするのにはまっていた時期があり、その際に気になって購入した作品。ダメージ有とはいえ、3000円でこれだけしっかりしたゲームが手に入ったのは良き良き。

最初遊んだときは「?」としたプレイ感、でもラウンドが進むにつれ「人が来る・・・でも飯が…」と楽し苦しいジレンマを味わえるように。実はまだ2回しか遊んだことが無く、ルール説明の手間を除けば、プレイ感が軽いのでもっとたくさん回した作品。

何気に人口コマが凝った作りになっているのも◎。

【終わりに】
リアル人口過密・過疎を体験できるゲームのご紹介でした!
気分屋な市民たちに楽しく振り回されてみてください。