大阪生まれ福岡在住の筆者が、自由にボートゲームのあれやこれやを書き連ねるブログです。
ボドゲが活発な福岡から楽しいことも難しいことも発信します。

【レビュー・紹介】オーディンの祝祭【あなたのヴァイキングライフは牧畜?探検?それとも略奪?】

どもども、ゆーやです。

昨今のサブカル系コンテンツは、本当にいろいろな題材や世界観をもとに作られています。そしてボードゲームもそんなるコンテンツの1つに挙げられるでしょう

王道の歴史ものやファンタジーは勿論、原始時代に異世界転生、はたまたパンツを探す探偵になったり……題材被りを避け切るのはもはや至難の業です。

そんな時代でも、ボードゲームに限り特に根強く取り上げられている(気がする)題材」というものも存在します。それはヴァイキングの世界!
鎧兜を身にまとい、斧盾担いで航海&略奪!村に帰れば牧歌的なスローライフと一族勢ぞろいの楽しい饗宴…そんないろいろな 側面を持った世界感が、ボードゲームで展開されています。

というわけで今回は、ヴァイキングの生活を追体験するヘビーゲームオーディンの祝祭』のご紹介!

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オーディンの祝祭(プレイ時間(目安):120~180分 プレイ人数:1~4人)

【ルール概要・システム紹介】

① 自分の一族コマを、共通ボードのアクションマス1つに配置。
(必要個数はアクションによって変わる)

② 書かれたアクションを実行して、資源やタイル等を獲得。

③ ①②を全員の一族駒がなくなるまで繰り返す。

④ 全員の一族駒がなくなったら、手元のタイルを個人ボード等に配置。

⑤ お金や資源の収入、一族コマへの食料供給を行って、全ての一族コマをアクションマスから回収。

⑥ ①~⑤を7ラウンド繰り返してゲーム終了。一番点数の高い人の勝利!

すごく要約すると「駒をアクションマスに置く→なんか貰う」を繰り返して、自分の一族を発展させるゲーム。うん、こう見るとヒジョーに簡単に見える。じゃあなぜプレイ時間が120分も掛かるのか。

そう、このゲーム何もかもが大規模すぎるゲームなのだ。

まず内容物。タイル・木駒・カードなどなど合わせて個数は軽く300超え、重量は3kgに迫る重さ。

収納の大変さを考慮してか、メーカー側から専用のプラスチックケースが同封されているなど、誰に脅されてここまでやったかは知らないが、これでもかという大盤振る舞いな内容量である。(そしてタイルを抜くのが多すぎるのだ…)

次にアクションマスの数。プレイ人数により増減するが最大で60越えのアクションが存在、しかもゲーム開始直後から全て解放されている。プレイ時間が長くなる原因の8割はこの膨大なアクション数にある。(残り2割は内容物過多による準備のめんどさ)

似た内容のアクションもあるし、ボード自体は見方に規則性があるので、見慣れるのにそんなに時間はかからないはず。だがプレイヤーとして「どのアクションが最適か」を考え出すと、とにかく選択肢が多くて考えをまとめるのも一苦労。

ちなみにご察しの通り、アクション数の多さからルールの説明にめちゃくちゃ時間がかかる。1時間超えて説明とかざらである。

とどめにタイルを使ったパズル要素。プレイヤーはゲームを通して様々なタイルを獲得し、自分のボードに配置していく事で自分の島を発展させることができる。

が、このパズル、簡単には埋めさせてくれない仕様になっている。それもそのはず140マスのパズル、30種類を超えるタイル、タイルの色による配置制限、場所による配置制限、置き方によるボーナス、80点を超える初期タイルのマイナス点!と、このゲームの肝だけあってこの部分に要素もりもりな構成になっている。

どのタイルをどこに置くかをちゃんと考えないと、とんでもないマイナスを抱えたままゲームが終了してしまいかねない。それだけに、頭を悩ます要素となっている。

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長机いっぱいに広がるボード!コマ!タイル!

ここまで聞くと「多い!でかい!難しい!」みたいな印象を受けがちだが、実は案外優しい部分も。

このゲームの作者であるウヴェ・ローゼンベルグさんの作品は、「ご飯の支払いがキツい」事で有名だが、この作品はそれがだいぶ楽な構成になっている。

一族駒もみんな均等に増えていくので、「うまい人だけ手数がどんどん増えていく」理不尽さがない。そして何より、60個以上もアクションがあるので、「完全に手詰まり」という状態にはほとんどならない。

結果的に、初めての人でも一定量島の発展が進み、それがボード上に見た目として反映されるので得点や勝敗とはまた違った達成感が味わえる。

総じて個人的には、「ウヴェさんのゲームをなんかやってみたい!」という人への最初のゲームとしてお勧めできるんじゃないかな…とか思っている。
もちろん、説明にもプレイにも時間がかかるし、場所もものすごい取るので、立卓・提案は計画的に…。(過去1敗)

【自分語り】

筆者のBest of Bestなボードゲーム
福岡に来てすぐのころにオープン会でプレイ、その1回で魅力に取りつかれてしまいました!それはもう翌週には基本・拡張あわせて手元に確保してしまうぐらいに!(当時のワイ、約13,000円の出費をノータイムで決めるなど)
でもそのころには福岡で起きていた第一次オーディンブームは去ったあと…。「どうしても遊びたいっ!」の一心で、自宅会を開いたり3kgをリュックに担いでオープン会に参加したりと、なかなかの熱量で活動していましたなぁ…。

結果的にいろんな方と一緒にプレイできて、布教した方がさらに布教して広めてくれた結果、オーディン2卓同時開催の「オーディン会」も実現!
うれしい意味で予想外の環境を生んでくれた、愛着あるボードゲームになりました。
箱もタイルもだいぶボロボロになりましたが、まだまだヴァイキングライフを楽しむつもりです!

【終わりに】

少し前に再版されたこともあり、再度ブームの予感がしなくもない『オーディンの祝祭』の紹介でした。これについては少し掘り下げた記事も書くかもしれないので、良ければ続報お待ちを!
ルールが多く時間もかかるゲームで、なかなかハードルはあるかと思いますが、大好きなゲームなので機会があれば皆さんにも1度遊んでほしいです!

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ソロプレイにも対応。ひとりでしっぽり楽しみたいときに…